愛の散文詩 (72話)
生い茂る草地の上、ウェディングドレスを着た何若芙は病弱な周一柱と抱き合い踊る。十年遅れの「結婚式」には、高校の夏から大人になって再会するまでの二人の愛憎が隠されていた。大学入試の後に彼は突如失踪し、再会したとき彼女の隣には「婚約者」がおり、彼の瞳には言い出せない秘密が宿っていた。淡い告白、家族の反対による別れから、民…
生い茂る草地の上、ウェディングドレスを着た何若芙は病弱な周一柱と抱き合い踊る。十年遅れの「結婚式」には、高校の夏から大人になって再会するまでの二人の愛憎が隠されていた。大学入試の後に彼は突如失踪し、再会したとき彼女の隣には「婚約者」がおり、彼の瞳には言い出せない秘密が宿っていた。淡い告白、家族の反対による別れから、民宿での再会、誤解の解消まで、二人がついに過去のわだかまりを解いた矢先、白血病の診断書が幸せを打ち砕く。最後に彼らは芝生の結婚式で十年の約束を果たし、愛で残酷な運命に立ち向かい、短き時間を永遠の散文詩へと紡ぎ出す。